なぜヨガは女性に人気なの？ヨガがもたらす女性に嬉しい効果も解説

女性のヨガ実施率は男性の約2倍

日本最大級のヨガ講師養成スクール「リブウェル・インスティテュート」を運営する株式会社リブウェルが過去に実施した「ヨガ経験の有無及び動向」に関する調査によると、国民の10人に1人がヨガ実践者（1ヶ月1回以上）であることがわかりました。

総務省統計データを基に推計すると、全国に1,100万名程度のヨガ実践者がいると推測されます。

引用：株式会社リブウェル「ヨガ経験の有無及び動向調査」

ジョギング・ランニング推計人口（年1回以上）が1,055万人という統計もあることから、ヨガの浸透度はジョギングやランニングを上回る勢いだといえるでしょう。
また、男女別では、女性の実施率が13%に対して、男性の実施率は7％となり、女性のほうが男性よりも約2倍の実施者がいることがわかります。なお、週1回以上ヨガを実践する人は5.8％、月2回以上の実践者は7.2%という結果になりました。

株式会社SDKIが実施した分析調査によると、ピラティス・ヨガスタジオの市場規模は2023年に約1,267億米ドルを達成し、2036年の市場収益は約7,824億米ドルに上ると予測されています。

引用：株式会社SDKI「ピラティスとヨガスタジオ市場」

調査結果から、ヨガは女性にとって非常に人気のあるエクササイズであり、日本市場においてもヨガブームは今後も継続すると考えられます。

なぜヨガは女性に人気なのか？

ヨガが女性に人気な理由は、主に以下の3点あると考えられます。

• ヨガ＝「美」のイメージがあるから
• ヨガアライアンス認定校では、指導対象を女性に絞ったヨガ指導者の育成もしているから
• 女性のほうがヨガを始めやすい環境があるから

ここでは、ヨガが女性から人気を集める理由を解説します。

ヨガ＝「美」のイメージがあるから

ヨガは、身体の柔軟性向上やインナーマッスルを鍛えられるエクササイズであり、継続することで美しい姿勢やボディラインを実現できます。また、ヨガの呼吸法や瞑想は、心身をリラックスさせ、ストレスを軽減する効果があるといわれており、内側から輝く美しさを引き出してくれます。

これらの効果から、ヨガは「美」と結びつけて考えられることが多く、美容に関心の高い女性の興味を喚起していると推察されます。

実際に、ヨガスタジオの広告やヨガウェアのモデルには、容姿端麗な女性が起用されるケースが多く、ヨガ＝「美」のイメージを印象付けています。また、SNS上でも、ヨガを通して美しくなった女性からの投稿が数多く見られ、ヨガに対する憧れや期待感を高めています。

さらに、ヨガは単に外見的な美しさだけでなく、内面的な美しさも追求するエクササイズである点も、女性に支持される理由の一つと考えられるでしょう。

ヨガアライアンス認定校では、指導対象を女性に絞ったヨガ指導者の育成もしているから

指導対象を女性に絞ったヨガ指導者の育成や女性限定の認定校がある点も、ヨガの実施者が女性に偏る起因になっていると考察できます。

ヨガアライアンスとは、ヨガ指導者の国際的な育成機関であり、日本では2008年に最初の認定校が設立されました。
中には、妊娠中の女性を対象としたマタニティヨガ指導者の育成を行うヨガアライアンス認定校もあり、女性の身体の構造やホルモンバランスなどを考慮したより高度な専門指導を提供しています。

また、受講生を女性に限定しているヨガアライアンス認定校も多く、女性指導者が多い点も女性人気を高めている一因だといえるでしょう。

女性のほうがヨガを始めやすい環境があるから

女性限定のヨガスタジオやヨガクラスも多く、女性が安心してヨガを始められる環境が整っている点も、女性のヨガ人気を後押ししている理由の一つといえるでしょう。生理痛や更年期症状の緩和、マタニティヨガなど、女性特有の悩みに特化したヨガクラスを開催していたり、更衣室やシャワールームなどの設備が充実していたりするスタジオも多々あります。

加えて、ヨガは自宅でも手軽に始めることができ、オンラインレッスンや動画コンテンツも充実しています。家事や育児に忙しい女性でも、手軽に始められ、予算をかけずに取り組める点も、多くの女性に選ばれている要因になっていると考えられます。

ヨガがもたらす女性に嬉しい効果とメリット

ヨガは、女性の心身にさまざまな効果やメリットをもたらします。

• ホルモンバランスが整う
• 生理痛や更年期症状が緩和される
• むくみや冷えが改善する
• 免疫力がアップする
• 姿勢が改善される
• スタイルアップ・ダイエットの効果を実感できる

ここでは、ヨガがもたらす女性に嬉しい上記6つの効果とメリットについて解説します。

ヨガのメリットについてより詳しく知りたい方は、下記記事もご覧ください。

ホルモンバランスが整う

ヨガの呼吸法やポーズは、自律神経を整え、ホルモンバランスを調整する効果が期待できます。

女性ホルモンのバランスが崩れると、生理不順やPMS（月経前症候群）、更年期症状など、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。ヨガを通してホルモンバランスを整えることは、女性特有の不調の緩和や予防に寄与するでしょう。

ヨガのポーズは、骨盤周りの血行を促進します。骨盤周りの血行が良くなると、卵巣や子宮などの女性ホルモンに関わる臓器の機能が活性化し、ホルモンバランスが整いやすくなるといわれています。
また、ヨガのポーズと呼吸・瞑想と組み合わせることで、心身のリラックス効果が高まり、ホルモンバランスが安定するでしょう。

生理痛や更年期症状が緩和される

ヨガは、生理痛や更年期症状の緩和にも効果があるといわれています。

生理痛には骨盤周りの筋肉を緩め、血行を促進する「ガス抜きのポーズ」や「バタフライポーズ」などがおすすめです。温かいタオルや湯たんぽでお腹や腰を温めながらゆっくりポーズと深い呼吸を行うことで、生理痛が和らぐこともあるでしょう。

更年期症状には、ホットフラッシュやイライラを鎮める効果のある「クールダウンのポーズ」などのポーズを取り入れましょう。クールダウンのポーズは、身体を冷やす効果があり、ホットフラッシュの症状を緩和してくれます。また、瞑想や呼吸法と組み合わせることで、イライラや不安が鎮まり、心が安定するでしょう。

むくみや冷えが改善する

ヨガを継続すると、むくみや冷えが改善されることもあります。

「足首回し」「ふくらはぎのストレッチ」など、足首やふくらはぎを動かすポーズは、下半身の血行を促進してくれるため、むくみの解消に効果的です。また、筋肉をゆっくりと大きく動かす「太陽礼拝」「立木のポーズ」、股関節周りの可動域を広げる「合せきのポーズ」「半月のポーズ」などは、血行を促進する効果があり、冷え性の改善に寄与します。

さらに、ヨガ特有の深い呼吸は、内臓機能の活性化を促し、身体の内側から温めてくれるでしょう。これらのポーズを呼吸に合わせてゆっくりと行うことで、身体の内側から温まり、むくみや冷えが解消されやすくなります。

加えて、ヨガは、筋肉量を増やす効果も期待できます。筋肉量の増加にともない基礎代謝が上がり、体温も上昇しやすくなるでしょう。これにより、冷え性の根本的な原因の解消にもつながります。

免疫力がアップする

ヨガの呼吸法や瞑想は、自律神経を整え、免疫力を高める効果もあります。
ストレスは、免疫力を低下させる原因の一つといわれていますが、ヨガによってストレスを軽減できれば、免疫力アップにつながる可能性も期待できるでしょう。

特に、深い呼吸を意識した「腹式呼吸」や「片鼻呼吸」は、免疫力アップに有効です。腹式呼吸は、横隔膜を大きく動かす呼吸法であり、自律神経を整え、リラックス効果を高めます。片鼻呼吸は、左右の鼻の穴を交互に塞ぎながら呼吸する呼吸法であり、自律神経のバランスを整え、集中力を高める効果があります。

毎日の健康は、美容にも直結します。
ヨガを取り入れ身体の健康状態を高めることで、肌ツヤが増したり、ダイエットの効果が高まったりするでしょう。

姿勢が改善される

ヨガは、毎日継続することで姿勢改善にも寄与します。
特に、デスクワークやスマートフォンの使用が多い人は、猫背や巻き肩になりがちです。その点、インナーマッスルを鍛えられるヨガは、体幹を強化や身体の歪みの改善にも効果的です。

たとえば、「山のポーズ」「コブラのポーズ」などは、背骨を伸ばし、姿勢を改善するといわれています。また、肩甲骨を動かす「肩回し」や「肩甲骨寄せ」などのポーズは、巻き肩を改善するほか、肩こりの解消にもつながるでしょう。
さらに、ヨガは、身体の柔軟性を高め、正しい姿勢を維持しやすくしてくれます。ヨガによって、肩こりや腰痛が改善されることもあるでしょう。

スタイルアップ・ダイエットの効果を実感できる

ヨガは、インナーマッスルを鍛えるエクササイズです。
そのため、ヨガを継続することで身体のラインが引き締まり理想のスタイルに近づけたり、ダイエットの効果を実感できたりするでしょう。
また、ヨガの呼吸や瞑想によってストレスが軽減されると、ストレス起因による過食や暴食も防ぐことができます。

これまでダイエットに挫折した経験がある人も、ヨガであれば自分のペースで理想のスタイルや体重に近づけるのではないでしょうか。

女性がヨガを行う際の注意点

ヨガは、女性にとって多くの嬉しい効果が期待できるエクササイズですが、行う際にはいくつかの注意点があります。
ここでは、女性がヨガを行う際の注意点を2つ解説します。

妊娠中は、医師の指示を仰ぐ

妊娠中にヨガを行う場合は、必ず医師の指示のもと身体の状態に合わせたポーズや呼吸法を選ぶようにしましょう。

妊娠中は、身体の状態が変化しやすく、ヨガのポーズによってはお腹を圧迫したり、転倒したりする危険性があります。一般的には、安定期を目安に開始することが望ましいといわれています。
また、マタニティヨガ専門のクラスに参加するのもおすすめです。マタニティヨガは、妊娠中の女性の身体に合わせて考案されたヨガであり、身体や体調が変化しやすい妊娠中でも安心して取り組めるでしょう。

生理期間中は無理をしない

生理期間中は、ホルモンバランスが変化しやすく、体調も不安定になりがちです。

生理期間中は、身体を温めるポーズやリラックス効果の高いポーズがおすすめです。「合せきのポーズ」や「仰向けの休息のポーズ」などは、身体を温め、リラックス効果を高めるといわれています。反対に「逆転のポーズ」や「腹筋を使うポーズ」は、生理痛を悪化させる恐れがあるため、避けましょう。

なお、生理期間中は無理をせず、休憩を挟みながら行うことが大切です。体調が悪い時は、ヨガを休むことも検討しましょう。

ヨガで女性の悩みを改善しよう！

ヨガは、女性特有の身体の悩みや不調を改善する効果が期待できます。
日本でも美容や健康に興味・関心が高い女性を中心に注目が集まりつつありますが、世界の市場動向からも今後さらに人気が高まると予想されます。

ヨガを通して、内側から輝く美しさと健康を手に入れましょう！