“学ぶこと”と“仕事にすること”の間には、想像以上に大きなギャップが存在しています。
そうした中で、「学びを仕事へとつなげる仕組み」を構築し、多くの講師が実際に活動できる環境を生み出してきたのが、一般社団法人日本グルーデコ協会(JGA)です。
グルーデコ®とは、特殊な粘土「wGlue®」を使い、クリスタルなどを埋め込んで作るハンドメイド技法です。高い耐久性とデザイン性を兼ね備えている点が特徴で、アクセサリー制作を中心に多くの講師や受講生に親しまれています。
本記事では、一般社団法人日本グルーデコ協会の代表理事・山岡まさえ氏に、協会設立の背景から、講師として活躍できる仕組み、そしてその根底にある考え方について詳しく伺いました。
- 1. 「好き」を仕事にするために必要だった“あと一歩”
- 2. 既存のアクセサリー作りを覆した「wGlue®」との出会い
- 3. グルーデコ®が実現した“壊れないハンドメイド”
- 4. 「使える金継ぎ」として広がるグルー継ぎ®
- 5. 「好き」を仕事にするための仕組みとは
- 6. 認定後こそが本番。日本グルーデコ協会の継続的なサポート体制
- 7. 新人講師にもチャンスを。仕事を“分配する”仕組み
- 8. コミュニティが生み出す「続けられる環境」と「横のつながり」
- 9. 「一人にしない」環境が、最初の一歩を支える
- 10. 学びを循環させることで、人生と社会を豊かにする
- 11. 協会・スクールを運営している方へ
「好き」を仕事にするために必要だった“あと一歩”
――協会を立ち上げられたきっかけを教えてください。山岡さん:私は一般社団法人日本グルーデコ協会(JGA)の代表理事を務めており、グルーデコ®の主材料である「wGlue®」を取り扱う株式会社wGlue Japanの代表取締役もしています。
もともとは、私自身が子育てが一段落したタイミングで、「これまで学んできたハンドメイドを仕事にしたい」と考え、教室を始めたんです。
教室を2年ほど続けていく中で、生徒さんの中にも「これを仕事にしたい」と考えている方が非常に多いことに気づきました。
最初は「自由に教室をやってください」とお伝えしていました。商標を取っているわけでもなく、特に制限も設けていなかったのですが、それでもなかなか一歩を踏み出せない方が多かったんです。「そうは言われても……」という状態の方が多かったですね。
そこで気づいたのが、「肩書き」の必要性でした。
アンケートを取ると、「ディプロマがあれば動き出せる」「お免状があれば先生として活動できる」といった声が非常に多くありました。
つまり、スキルがあっても、“社会的に認められた形”がなければ、一歩を踏み出しにくいということです。その“あと一歩”を後押しする仕組みが必要だと感じました。
当初は個人でディプロマを発行することも考えましたが、それでは受け取る側の安心感が十分ではないと感じました。また、ディプロマを出す以上、「途中でやめる」という選択はできません。もし運営をやめてしまえば、認定を受けた方の価値にも関わってしまいます。
だからこそ、法人格を取得し、社会と関わりながら責任を持って運営していくことを決めました。これは受講される方への責任であると同時に、自分自身の覚悟でもありました。
――では、日本グルーデコ協会として大切にされている理念について教えてください。
山岡さん:日本グルーデコ協会の理念は「インプット・アウトプット・シェア」です。学んだことを外に出し、それを分かち合っていく。この循環を大切にしています。
単に学ぶだけで終わるのではなく、アウトプットし、それが仕事として成り立ち、さらに誰かへと広がっていく。そうした流れをつくることこそが、日本グルーデコ協会の役割だと考えています。
すごくシンプルな仕組みなんですが、それが分かりやすく、みなさんに共感していただけているのかなと思います。
既存のアクセサリー作りを覆した「wGlue®」との出会い

従来のハンドメイドの常識を変えるグルー(wGlue®)との出会いが、グルーデコ®誕生のきっかけに
――グルーデコ®の原点となる素材との出会いについて教えてください。
山岡さん:当時は、デコレーションやアクセサリー制作といえば、ボンドでパーツを貼り付ける方法が一般的でした。ただ、その方法だとどうしても「壊れやすい」「安っぽく見える」という課題があったんです。
私は「百貨店で販売してもクレームが出ないレベルのものを作りたい」と思っていました。
そんな中で、立体的にキラキラしたボールを見つけて、「これはどうやって作っているんだろう」と興味を持ったんです。実際に商品を購入して中を確認してみると、粘土にパーツが差し込まれている構造になっていました。その粘土こそが、グルー(wGlue®)という素材だったんです。
――かなり徹底して調べられたんですね。
山岡さん:気になったらとことん調べてしまう性格で(笑)。
その後、販売元が韓国だと分かり、直接連絡して現地まで行きました。英語も韓国語も話せなかったので、大阪弁でずっと話していたのですが、それが逆に面白がられて、偶然京都に留学していた会長と直接お会いする機会をいただきました。
その結果、それまで工場向けにしか卸していなかった素材を、ハンドメイド用として小分け販売することが決まりました。
この出来事は、今でも日本グルーデコ協会の中で語り継がれているエピソードですね。
――そこから日本グルーデコ協会設立へとつながっていったのですね。
山岡さん:はい。この素材を広めるには、多くの人に使ってもらう必要があります。そのためには「教える人」が必要です。「この技術を仕事にできる形にしたい」という想いが強くなり、日本グルーデコ協会設立につながっていきました。
グルーデコ®が実現した“壊れないハンドメイド”

――改めて、グルーデコ®の魅力について詳しく教えてください。
山岡さん:グルーデコ®の一番の特徴は、「差し込んで固定する」という構造にあります。従来のようにボンドで貼り付けるのではなく、粘土にパーツを差し込んで全体をホールドするので、非常に耐久性が高いのです。
こうした構造によって、ハンドメイドにありがちな「壊れやすい」「チープ」といったイメージを覆すことができます。
実際に、百貨店で販売されてもクレームが出ないレベルの品質を実現できるため、「ハンドメイド=趣味」という枠を超え、「商品」として成立するものを作れます。
さらに特徴的なのが、色の自由度の高さです。蛍光カラーを含めた基本の色を組み合わせることで、どんな色でも無限に作り出せます。
また、20年ほど検証を重ねる中で、退色や変色がほとんどない点も大きな特徴です。レジンなどは数ヶ月〜数年で変化してしまうこともありますが、グルー(wGlue®)は非常に安定した素材で、長く使えるアクセサリーに仕上がります。
「使える金継ぎ」として広がるグルー継ぎ®

――グルー継ぎ®についても詳しく教えてください。
山岡さん:グルー(wGlue®)はもともとアクセサリー用の素材だったのですが、接着力が非常に強いことから、講師の方が食器を修復し始めたのがきっかけでした。
ただ、そのまま広がってしまうと安全性の面で問題が出る可能性もあると思い、日本の食品衛生法に関わる機関や海外の検査機関に依頼して必要な検査を行い、基準に照らして確認を重ねたうえで、講座として正式に展開することにしました。
グルー継ぎ®の技術は特許として認められており、独自性と技術的価値の高さが公的にも評価されています。

グルー継ぎ®の特徴は、従来の金継ぎとは違って、日常使いができる点にあります。食洗機や電子レンジにも対応できる強度があるため、「修復したけれど使えない」ということがありません。
私たちが目指しているのは、高価な美術品を修復することではなく、日常の中で使っている食器を、自分で直して使い続けることです。
そのため、「ハンドメイドでSDGs」という考え方とも非常に相性が良く、物を大切にする文化として広がってきています。
また、近年ではインバウンドのお客様にも人気があり、日本旅行の中で体験として取り入れていただくケースも増えています。数時間で体験できるため、「旅行の思い出」として持ち帰っていただけるのも特徴です。
「好き」を仕事にするための仕組みとは
――認定講座や収益の仕組みについて教えてください。山岡さん:認定講座は、大きく分けてグルーデコ®認定講師講座とグルー継ぎ®認定講師講座の2種類があります。グルーデコ®はアクセサリー制作の技術を学ぶ講座で、6作品を通して基本的な技術を習得します。約3日間で修了できる内容です。
一方のグルー継ぎ®は、食器の修復を行うモダン金継ぎの技術を学ぶ講座です。実際の修復に必要な工程や考え方を体系的に学べます。
どちらの講座も、日本グルーデコ協会が用意した認定講座キットを使用して進めていくのが特徴です。材料や道具、カリキュラムが一式揃っているため、未経験の方でも段階的に技術を身につけられます。
また、講座修了後は認定講師として活動でき、ご自身で教室を開いたり、ワークショップを開催したりと、学んだ技術をそのまま仕事につなげていくことが可能です。
収益の面では、日本グルーデコ協会は認定申請料によって運営が成り立っており、講師から売上に対するマージンをいただくことはありません。そのため、お金の流れが非常にシンプルで、それぞれの活動がそのまま収入につながりやすい仕組みになっています。

未経験からでも段階的に技術を習得できる
認定後こそが本番。日本グルーデコ協会の継続的なサポート体制
――認定後のサポートについて教えてください。山岡さん:認定を取って終わりではなく、その後のサポートに力を入れているのが日本グルーデコ協会の特徴です。
時代に合わせたスキルアップ講座を継続的に提供していますし、新しい技術やトレンドも随時アップデートしています。講師として活動していく中で必要になる知識やスキルを、継続的に学べる環境を整えています。
たとえば、コロナ禍ではオンライン化にもいち早く対応しました。ハンドメイドの先生たちが活動できなくなる可能性を感じた際には、Zoomの使い方からオンライン講座の進め方までを講習として提供しています。
こうした取り組みにより、対面だけでなくオンラインでも活動できる講師が増え、場所にとらわれない働き方が広がっています。
このような継続的なサポートが実現できているのは、日本グルーデコ協会が認定後の学びや活動支援まで見据えて運営体制を整えているからです。また、グルーデコの主材料である『wGlue』を取り扱う株式会社wGlue Japanとも連携しながら、講師が活動を続けやすい環境づくりを行っています。
そのため、講師から売上に対するマージンをいただくことなく、認定後のサポートや機会提供につなげていける仕組みが整っています。「認定を取った後こそが本番」といえる環境があるのも、大きな特徴です。
新人講師にもチャンスを。仕事を“分配する”仕組み
――講師の方への仕事の機会提供について、具体的に教えていただけますか。山岡さん:百貨店や企業、出版社などからワークショップや企画のご依頼をいただくことがありますが、その際に日本グルーデコ協会がすべてを担うのではなく、講師の方にお仕事を分配する仕組みを取っています。
特に大切にしているのは、「新人の講師にも機会を渡す」ということです。
最初の一歩が一番難しいからこそ、その一歩を踏み出せる場を意識的に作っています。
――具体的にはどのように分配されているのでしょうか。
山岡さん:基本は公募形式です。講師全員に向けて募集をかけ、その中から選ばれた方に参加していただきます。ただし、新人講師だけで現場に出るのは不安も大きいため、ベテラン講師がサポートにつく体制にしています。
こうした実践の場で経験を積むことが、講師としての成長につながります。また、その経験を通じて「次は自分が主体となって挑戦したい」という意欲が生まれるケースも多く見られます。
――その仕組みが循環を生んでいるんですね。
山岡さん:はい。サポートを受けた講師の方が成長し、今度は別の講師を支える側に回る。そういった循環が自然と生まれています。
また、日頃の活動やカンファレンスでの姿勢を見ながら、「次のステップに進めそうな方」に声をかけることもあります。一方的に機会を与えるのではなく、講師の自主的な活動も踏まえながら、その方に合った機会を提供するようにしています。
コミュニティが生み出す「続けられる環境」と「横のつながり」
――講師同士のつながりやコミュニティについて教えてください。山岡さん:日本グルーデコ協会では、公式LINEやメルマガでの情報発信に加えて、定期的なスキルアップ講座を開催しています。さらに、年に1回「カンファレンス」を実施し、活動報告や今後の方針を講師全員に向けて共有しています。
このカンファレンスは、ただ情報を共有するだけではなく、講師同士が実際に顔を合わせて交流できる機会にもなっています。講演を通じて「会ってみたかった人」とつながれる機会にもなっています。
また、あえて1月〜3月の比較的ハンドメイドの活動が落ち着く時期に開催することで、「また頑張ろう」と気持ちを切り替える場としての役割も担っています。

一人ではなく、つながりの中で学びを深めていけるのも魅力のひとつ
――交流の場としての役割も大きいのですね。
山岡さん:そうですね。さらに、カンファレンスに加えて、遠足や宿泊を伴う「修学旅行」といったイベントも実施しています。
ハンドメイド講師は一人で活動するイメージを持たれがちですが、こうした場を通じて横のつながりを作ることができます。この「つながり」が、活動を続けるモチベーションにつながっています。
また、これらのイベントには必ず学びの要素を取り入れています。地域の作家さんのワークショップに参加したり、新しい技術に触れたりすることで、交流と学びの両方が得られる場になっています。
――確かに、それは継続のきっかけになりそうですね。
山岡さん:実際に、最初は講師として活動していなかった方でも、こうした場をきっかけに周囲の活動を見て、「自分もやってみよう」と一歩を踏み出されるケースは多いです。
日本グルーデコ協会としては、「一人で続ける」のではなく、「つながりの中で続けられる」環境を大切にしています。いわば、大人の学校のようなイメージです。
「一人にしない」環境が、最初の一歩を支える
――受講生の変化について教えてください。山岡さん:実際に、しっかりと収益を上げて活動されている方が多くいらっしゃいます。会社を設立されたり、マンションを借りて教室を開いたりする方も少なくありません。
単に資格を取得するだけで終わらず、「仕事として成立させている方が多い」という点は、協会の大きな特徴だと感じています。
また、グルーデコ®のアクセサリー制作に加え、グルー継ぎ®も日常生活に取り入れやすい技術です。ご自身の食器やご家族、ご友人のものを修復する中で、自然とコミュニケーションが広がっていくケースも多く見られます。「直してあげたらすごく喜ばれた」という体験がきっかけとなり、それが仕事へとつながっていくこともあります。
さらに最近では、若い世代の方がグルー継ぎ®をきっかけに興味を持ち、そこからグルーデコ®でのアクセサリー制作へと広がっていく流れも見られます。これまで比較的年齢層が高かった分野に新しい層が加わり、広がりを見せているのも印象的です。
このように、収入面での変化だけでなく、人とのつながりや日常の中での活用まで含めて、学びが広がっていく点も大きな魅力だと思います。
山岡さん:資格を取っただけで終わらないのが、日本グルーデコ協会の特徴です。協会や先輩講師がしっかりバックアップする体制が整っているので、一人ぼっちになることはありません。
最初の一歩を踏み出すことに不安を感じる方も多いと思いますが、その一歩を支える環境はしっかり整っています。だからこそ、安心してチャレンジしていただけたらと思っています。
迷っている方には、ぜひ一歩踏み出していただきたいです。体験教室からでも構いませんので、まずは気軽に触れてみるところから始めていただけたら嬉しいです。
学びを循環させることで、人生と社会を豊かにする

日本グルーデコ協会が目指しているのは、「学び」を個人の中で完結させるのではなく、仕事として広げ、さらに誰かへとつなげていくことです。
その背景にあるのが、「好き」を起点とした学びの循環です。自分自身の人生を豊かにし、その価値を周囲へと届けていく。そうした流れを支える仕組みが、同協会にはあります。
また、講師同士が支え合い、機会を分かち合う文化が根付いていることも特徴です。「一人にしない」環境があるからこそ、多くの人が最初の一歩を踏み出しています。
学びを“終わらせない”仕組みがあること。それこそが、「好き」を仕事に変えたいと願う人にとって、その一歩を現実にする力になっているのではないでしょうか。
協会・スクールを運営している方へ

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