しかし、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が大切にしているのは、それだけではありません。植物の香りが生まれる背景にある"自然"や"環境"まで視野に入れ、香りのある豊かな暮らしを次の世代へとつないでいくこと——それがAEAJの根本にある姿勢です。
アロマテラピーは特別な人のための専門技術ではなく、日々の生活の質を少し底上げしてくれる、身近な選択肢。心と体を整えながら、何気ない日常を贅沢な香りのある生活へと、自然に導いてくれます。
そんなアロマテラピーの魅力と、香りある暮らしのヒントについて、日本アロマ環境協会・広報の川崎春奈さんに詳しくお話を伺いました。
日本アロマ環境協会の歩みと広がり
アロマテラピーを“正しく安全に”広めたいという設立の原点
―― 協会はどのような背景で設立されたのでしょうか?川崎さん:アロマテラピーがヨーロッパから日本に入ってきたばかりの頃、正しい知識や安全な使い方が十分に知られていませんでした。
海外からさまざまな情報が入ってくる中で、創設メンバーたちは「きちんと安全に、正しい知識で使ってもらいたい」という思いを強く持ちました。そして、アロマテラピー検定やアロマテラピーアドバイザーなどを体系的に学べる仕組みを整えていったというのが発端です。
――協会の概要と規模を教えていただけますか?
川崎さん:1996年に「日本アロマテラピー協会」として発足。2005年に「日本アロマ環境協会(AEAJ)」として社団法人化、2012年に内閣府認定の公益法人となり、2026年4月に設立30周年を迎えました。
2025年3月末時点の会員数は個人会員約41,900人、法人会員237社。全国には個人スクール873校、法人スクール563校と、本当にたくさんの方にアロマテラピーが広まっています。

AEAJが運営する、アロマの魅力を五感で体験できる施設 AEAJグリーンテラス 🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
「環境」という言葉に込めた、自然を未来へつなぐ想い
―― 協会名に「環境」という言葉が入っているのはどういった意味があるのでしょうか?川崎さん:2005年に環境省所管の社団法人として「日本アロマ環境協会」に改称しました。その際に、アロマテラピーは植物の香り・成分の力を借りる自然療法だという原点に立ち返りました。その一番の源となる植物や森、地球環境を守っていかなければ、アロマそのものも存続できない。
自然からの恵みを受けているからこそ、その自然を大切にし、次世代につなぐ責任があると考えました。「自然の香りある豊かな環境を守り、未来につなげていく」というビジョンのもと、環境の保全・創造に向けた取り組みを推進していこうという意味を込めています。

🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
多様な資格の種類と学びのステップ
基礎からプロフェッショナルへ
――資格にはどのような種類があり、どう学んでいくのですか?川崎さん:AEAJの資格は大きく「本科資格」と「専科資格」の二つに分かれています。本科資格は専門知識を持ったアロマテラピーのスペシャリストを育成するもの、専科資格は基礎知識を踏まえた上で特定の分野を深め、実践的なスキルを身につけるためのものです。

🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
まず入口となるのが「アロマテラピー検定1級・2級」です。アロマテラピーの基礎、精油の種類、体へのメカニズムなどを学び、自分で楽しんだり、家族や友達など身近な人のために活用したりすることを目指します。
その上の「アロマテラピーアドバイザー」は、周囲の方へアロマの活用法を提案できるレベルになります。安全な使い方、アロマに関わる法律知識、さまざまなクラフト作りを通した日常生活でのアロマ活用法も学んでいくコースです。
さらに上位資格として「アロマテラピーインストラクター」と「アロマセラピスト」があります。インストラクターは、体や脳に関する深い知識を持ち、体調や悩みに合わせた精油の提案ができるスペシャリスト。
アロマセラピストはインストラクターと同様の専門知識に加え、実技としてアロマテラピートリートメントを提供できる資格です。生理学や骨格・筋肉の知識も深く学びます。
分野を深める実践スキル
――専科資格はどのような位置づけですか?川崎さん:アロマテラピーアドバイザーの資格を取得した方が対象となる資格です。スクールで所定のカリキュラムを修了することで、比較的短期間で取得できます。
「アロマハンドセラピスト」はアロマハンドトリートメントを実践できる能力を認定する資格。「アロマブレンドデザイナー」は精油を組み合わせてオリジナルの香りをブレンドする技術を学ぶ資格で、目的や気分に合わせた香り作りができるようになります。

精油を組み合わせて、自分だけのオリジナルの香りを作る技術を、学ぶことができます。 🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
植物のチカラと環境を学ぶ
――環境に特化した資格もあるのでしょうか?川崎さん:「環境カオリスタ検定」がそれにあたります。これらはスクールに通わなくても、テキストをお持ちであれば自宅でオンライン受験ができる検定です。アロマテラピーというよりは、そのもととなる植物の知識の学習になります。
協会名に「環境」とある通り、植物とその香りを入口にしながら、地球が抱える環境問題への取り組みやSDGs、身近なエコアクションまでを広く学ぶ検定です。例えば「ベランダでハーブを育てる」「エコバッグを使う」といった基礎的なエコアクションを分かりやすく伝えています。
環境に対して何からやっていけばいいのか迷う方や、企業の環境教育としても役立てていただいています。アロマテラピーの知識がなくても受けられるため、環境や植物に関心のある方の入門としても機能しています。

🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
アロマテラピーを学ぶ意味と、暮らしへの広がり
「なんとなく」から「理解して使う」へ
――アロマテラピーを専門的に学ぶことには、どんな意味がありますか?川崎さん:精油は今や手軽に手に入るものになりましたが、専門知識があることで「それが体にどう作用するのか」を自分で理解できるようになるんです。精油は本当にたくさんの種類があって、何を選べばいいかわからないという声をよく聞きます。
好きな香りを使うことが基本ではありますが、そこに少しの知識が加わることで、自分の体調や悩みに合わせて精油を選べるようになる。自分だけでなく、家族や周りの方の健康管理に役立てることができると思っています。
また、AEAJとして特に大切にしているのが「安全性」です。アロマテラピーは古代から使われてきた健康法ですが、「なんとなく良さそう」で止まらず、体にどのような作用があるのか、精油がどう役立つのかをエビデンスに基づいて提供することが重要だと考えています。さまざまな研究を進め、アロマテラピーの効果を科学的に裏付ける情報を収集・発信し続けています。
日常生活での活かし方——香りを「使い分ける」暮らし
――日常生活の中ではどのようにアロマテラピーの知識が活かせますか?川崎さん:例えば玄関の消臭に精油入りの手作り消臭剤を置いたり、リビングでは気分に合わせた香りのアロマルームスプレーを使ったり。寝室ではラベンダーのように鎮静作用があり睡眠に良いとされる精油を取り入れたり。

寝室には、質の良い睡眠がとれるよう、ラベンダーのような鎮静作用のある香りがオススメです。 🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
花粉症や風邪の時期に適した精油を使うという方も多いです。お子さんがいる家庭では、一緒にクラフトを作りながらアロマを楽しむケースも増えています。虫よけや抗菌などに精油を使うことで、人や環境に優しいアロマスプレーを作ることもできます。
精油の力を意識して「使い分ける」ことが習慣になると、暮らしの質が少しずつ豊かに変化していくのを実感される方がとても多いです。
学びのスタイルと、質を支える仕組み
オンラインと対面、それぞれの強み
――学び方はオンラインでも可能ですか?川崎さん:コロナ禍以前は対面がほとんどでしたが、現在はオンラインを取り入れているスクールも増えています。座学のような理解を深める部分はオンラインでも対応できます。しかし、特にアロマトリートメントなどの実技はオンラインでは難しいので、そうした資格はやはり対面が欠かせません。文字や画面だけでは伝わらない部分もあり、実際に嗅いで体験することもとても大切です。

ハンドトリートメントのような実技をともなう学習はオフラインで開催しています。 🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
講習会などは、全国どこからでも参加できるという需要もあり、オンライン開催も増えてきました。その際は、事前に材料を送付し、自宅にいながら体験・実践できるようにしています。チャットを使ってその場で意見を聞いたり、気軽に質問できることはオンラインの良さだと感じます。
学びの質をそろえるための工夫
――スクール全体の質を均一に保つために、どんなことをされていますか?川崎さん:カリキュラムをしっかり定め、テキストに沿った教え方ができるようにスクールへお伝えしています。また、情報は常にアップデートされますので、内容が改訂された際には理由も含めて丁寧に共有することを大切にしています。
大きな改訂の場合には説明会を開催したり、解説動画を配信したりして、全国のスクールに最新情報が届くようにしています。アドバイザー以上の資格を持つ方は協会の会員になっていただいているため、会員向けのメールや会員向け冊子などを通じた情報提供も行っています。
資格の先に広がる、多様な活躍の場
講師だけじゃない、広がる活躍のフィールド
――資格を取った人は、どのような場面で活躍していますか?川崎さん:アロマテラピーインストラクターのような上位資格をお持ちの方は、以前はアロマテラピースクールの講師として活動することが中心でしたが、今は活躍の幅が大きく広がってきました。企業でオリジナルの香りを作ったり、空間プロデュースや空間デザインに携わったり、商品企画・開発に関わる方も増えています。

🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
スポーツクラブや介護の現場など、健康サポートの分野で活躍される方もいます。また、ハンドメイドマーケットの活性化を背景に、自分でオリジナルブランドを立ち上げてオリジナルのグッズを販売する方も出てきました。
こうした活動には、販売に関わる法律知識なども必要になるため、資格の勉強が直接役立つという声も多く寄せられています。
「やりたいことが先」という新しい学び方
――最近の学び方に変化はありますか?川崎さん:「手作りのアロマクラフトショップを立ち上げたい」「自分で香りをブレンドできるようになりたい」など、「こういうことがやりたくて、そのためにアロマテラピーの知識が必要だから学ぶ」という方が増えてきています。目的から逆算して資格や学び方を選ぶケースです。これはAEAJの資格体系の幅広さが、そうした多様なニーズに応えられるようになってきた結果でもあると感じています。
人と地球をつなぐ、これからのアロマテラピー
――協会として今後のビジョンを教えてください。川崎さん:「アロマテラピーで人も地球も幸せな未来を創造する」ことを掲げています。科学的な根拠のあるアロマテラピーを広め、皆さんの心身の健康に役立てていただきたいという思いと、その源となる植物や自然環境を守り次世代へつなぐ活動を続けていく、その両輪をこれからも大切にしていきます。
人と、信頼できる情報との出会いの場となれるよう、これからもさまざまな活動を続けていきたいと考えています。

🄫公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
まずは香りを楽しもう
――アロマテラピーを学ぼうと思っている方へ、メッセージをお願いします。川崎さん:人は古来から植物の力を健康や美容に活かしてきました。アロマテラピーは長い歴史のある自然療法ですが、まずは難しく考えず好きな香りを日常に取り入れることから始めてみてください。その香りが、日常の様々な場面で生活を豊かにしてくれます。
そして、アロマテラピーの新しい知識を少しずつ加えることで、一段上の心地よい毎日につながっていきます。アロマテラピーは決して特別な人のためのものではなく、誰にでも開かれた、暮らしを豊かにするための身近な選択肢ですので、ぜひ楽しんでいただきたいです。
――本日は貴重なお話をありがとうございました。
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